孫亮 [文官] 孫権の七男。呉の二代皇帝。孫権は聡明な彼を可愛がり、太子の孫和を廃して孫亮を新たに太子に立て、呉のお家騒動を招いた。即位後、孫チンのクーデターに会い、退位させられて失意の死を遂げる。
孫休 [文官] 孫権の六男。呉の三代皇帝。専横を働く孫チンの傀儡君主として立てられたが、供の者と語らって孫チンを排除し、その後はまずまずの政治を行った。
孫皓 [武官] 孫和の息子。呉の四代皇帝にしてラストエンペラー。呉を建て直すリーダーとして期待されたが、即位するや否や邪悪な本性を現し、暴虐のかぎりを尽くす。晋の大軍が押し寄せてきたとき、呉を守ろうとする者はほとんどいなかったという。
周瑜 [武官/文官] 孫策の義兄弟にして、卓越した呉の都督。立派な風采を備えていたことから、美周郎と呼ばれる。
太史慈 [武官] 呉の建国譚に登場する武者。孫策と一騎討ちしたあと、その人物に感じ入り、三千の兵を伴ってふたたび現れた。
賀斉 [武官] 呉一番の伊達武者。軍をきらびやかに飾り、その威容だけで敵を退散させたという。武闘派。
虞翻 [文官] 呉の名官僚。来訪した孔明と論争するが論破される。呂蒙が荊州を攻めたとき、公案を守っていた蜀の傅士仁を説得し、降伏させた。孫権に対し、たびたび歯に衣を着せぬ諫言を行った気骨の人。
陸凱 [文官] 暴君・孫晧を諌めつづけた呉最後の名臣。彼の死と共に呉の滅亡が始まった。
薛綜 [文官] 呉の官僚。孫権に仕えて五官中郎将となる。孫権が帝位につくと尚書僕射、太子少傅などを務める。博識多才な人物で、呉を代表する学者の一人として知られる。
陸績 [文官] 学者。虞翻とともに、易経の研鑚者として中国史にその名を残している。
士燮 [文官] 交州を支配した士一族の頭領。建業の呉政府に対し、交州を一種の自治領のように運営したという。
裴玄 [文官] 皇太子・孫登のお供の学者。見識が高く、行いが正しかった。名文家であったと伝えられる。
唐固 [文官] カン沢と同郷の学者。孫権によって登用され、陸遜や駱統といった人物が鄭重な礼をとった。
鐘離牧 [武官/文官] 蜀の滅亡に際し、蜀国境付近の太守となって混乱を防いだ。支配地域の慰撫に優れ、彼が死去すると住民は涙を流してその徳をしのんだという。
陳脩 [武官] 陳武の息子。父のあとを継いで兵士の心をつかむことに尽力。
施明 [武官] 軍で盗みの容疑をかけられるが、陳表の温厚な人柄に触れて感じ入り、罪を自白して赦される。その後、行いを改めて立派な人物となり、ついに将軍にまで昇る。
孫魯班 [文官] 字は大虎。孫権の娘で、讒言によりお家騒動を引き起こした呉最大の悪女。
(孫策)
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